おもしろ全部で「タオバオ便」を利用して中国の書籍を購入してみました
インターネットにおいて各種通販サイトが隆盛を極めている現在、海外で出版された書籍を入手するハードルは以前と比べか格段に下がりました。
例えば、 Amazon.comが展開されている国の書籍ですと、アメリカならばこちら、フランスならばこちらのような、各種サイトのアカウント登録方法や注文方法の解説サイトが存在し、外国語に精通していない私のような人間でも、簡単に現地の通販サイトに登録してお買い物をすることができます。
しかし、それ以外の種類のサイトーーebayのようなオークションサイトや、国内発送のみしか受け付けられていないサイトなどでは、輸入代行サイトなどを利用するなど、若干煩雑な手続きを通してほしいものを注文しなければなりません。
今回、淘宝网という中国の通販サイトからタオバオ便という輸入代行サイトを利用し、書籍(漫画と画集)をいくつか注文してみた結果を記事にしてみました。
■利用したサイト
・紙片黨 小克家 (中国の方が運営されている漫画中心書籍紹介ブログ)
・淘宝网
・タオバオ便 (googleで検索したら「タオバオ便 詐欺」とサジェスチョンされるのですけど大丈夫なんでしょうか……)
■経緯
海外のオタ書籍や画集の収集を趣味にしている私にとって、中国本土で出版される書籍というのは宝の山に等しくあります。何故ならまず安い!そして種類が豊富!印刷品質など、書籍そのもののクオリティを求める方には、日本の猛烈に拘りぬいた出版物と比べて見劣りを感じてしまうかもしれませんが、私としては掲載されているイラストや図版からお国柄を楽しめればそれでオーケイなのです。
中国の豊饒な出版市場のを知ったきっかけは数年前の上海旅行。その際に立ち寄った、上海最大級の書店である上海書城で購入した画集や技法書の一部が上記写真です。
当時購入した中国のオタク向け画集の中でも一番のオススメのものとして「漫友大画集」というものがあるのですが、現在兄に数年単位で貸し出し中(紛失しやがったんじゃないかな……)でお見せできないのが残念。「漫友大画集」は日本で言う「pixiv年鑑 」のような冊子で、非常に力のある中国のイラストレーターさんの手による様々な種類のイラストが楽しめてお値段はフルカラー180Pでなんと55元(約880円)!
この書籍に限らず、大抵の書籍が30元(約480円)〜50元というかなりの安価で手に入るのが、中国の書籍市場の魅力です。
上記写真は上海で購入したBENJAMIN氏によるフルカラー漫画「savior」。全ページがこのクオリティ!
■通販をしてみよう
国際送料込みでも安く手に入れるんじゃないか?では早速面白そうな書籍を探してみよう!と思っても残念ながら私は中国本土の商業誌で活躍している作家さんを全くと言っていいほど知らず、中国の作家さんを紹介されている日本語ブログなども寡聞にして存じませんので、ドンピシャを探り当てる最善の方法を持ち得ていません。
今の所、偶然ネットサーフィン中にお邪魔した、中国の方が運営されていると思しき書籍のレビューサイトを頼りに「これぞ!」と感じた作家さんの本を個人輸入リストに加えている、という方法をとっています。
amazonは中国でも事業を展開しており、こちらの記事でアカウント登録などの方法が解説されています。取り上げられているサイトから購入できればいいのですが、今回個人輸入をした本は取り扱いがなく、検索したところタオバオというサイトに出店している書店が通販されていることを知りました。
タオバオ は日本における楽天のようなショッピングサイトで、自分にはどうも直接取引する方法が分かりません。しかし、いくつかの業者 がタオバオでの注文代行業をされているのを知り、その中でも比較的手数料などが安そうな「タオバオ便」を利用してお買い物をすることにしました。
「タオバオ便」は代行手数料を徴収せず、おそらく手数料をいくらか上乗せした送料設定で収益を確保しているようです。
注文方法は以下の通り。
1:まずサイトにアカウントを登録
2:アカウントページに用意された注文フォームに、
欲しい商品の名前や販売されているページのURL等を記入して送信
3:商品購入金額の総計がアカウントページ経由で返答されてくるので、
指定された商品購入金額を日本国内の銀行口座に入金
4:「タオバオ便」が商品を代理購入し、購入商品の合計の重量が確定
重量分の送料がアカウントページ経由で返答されてくるので、
指定された送料を日本国内の銀行口座に入金。
5:「タオバオ便」が中国から商品を発送。到着までまったりと待機
こういった形の注文フォームにぽちぽちと必要事項をコピー&ペーストで記入し、注文を進めて行きます。
今回は8月27日に「タオバオ便」で注文し、その翌28日に見積回答が来たので即日入金。9月3日にすべての注文商品が到着し、送料が算出され9月4日に再度送料を入金。結果、私の手本に商品が到着したのは9月9日のことでした。
梱包はビニール袋のようなもので密封され、気休め程度に緩衝剤が詰められたもの。自分は海外通販はこういうもの(本は内容さえわかればいい)と一切気にならないのですが、状態を気にされる方は気が気でなさそうです。
■購入した物
黄嘉伟「黄嘉伟原画集」(75元 1050円) ×2冊(知人の分)
于彦舒「扳手少年」 8冊セット(70元 980円)
夏达 「长歌行」 2冊セット(25.5元 357円)
阿梗 「踮脚张望」 2冊セット(52元 728円)
購入金額 4165円
中国国内送料 742円
国際便送料 3780円
合計 8687円
ヨーロッパにおいて、いわゆる「バンドデシネ」タイプの漫画を商業出版されている黄嘉伟氏の画集。氏が手がけたバンドデシネ「ZAYA」は第三回国際漫画賞において優秀賞を受賞し、数ページが邦訳されてこちらで読め、日本のバンドデシネ紹介ブログでも取り上げられています。確かなデッサン力と、シャープな描線、奔放にうねる曲線が醸し出す空気感が非常に素晴らしい!
A5ほどのサイズでP程が纏められたフルカラー漫画単行本。「ガンガン」系の雑誌を思わせる絵のタッチや、日本ではあまりお目にかからない単行本の判型が面白いです。取り上げたコマなど、ギャグシーンにおける キャラのデフォルメに、日本人として違和感がないのが日本の漫画文化の咀嚼度と著者の画力の圧倒的な高さを伺わせます。
ウ ルトラジャンプにて好評連載中「長歌行」の中国語版書籍。注文時は日本で連載されていたものだとは知らず、冊子に記載されていた著者紹介欄を読んでがっくり。そこで夏达氏が画集を出版されることも知ってまたがっくり。今度は画集を買おう……。 「长歌行」自体は確かな画力で繰り広げられる歴史絵巻でありつ つ、主人公の女の子などの顔つきが日本の漫画業界における今風の線で整えられているのが見どころ。
第5回国際漫画賞受賞作。こちらで一部が読めます。柔らかい線と抜群の色彩感覚が魅力です。
こちらは踮脚张望を購入した時におまけでついてきたシールとポストカードなのですが、この本に限らず、中国の漫画書籍はしおりなど、なんらかのおまけがつくことが多いような気がします。
以上が今回購入したもののすべてになります。中国の書籍を調べる過程で amazon.cnが kindleサービスを展開し電子書籍を販売していることも知ったので、いずれはそちらも挑戦してみたいところです。
無料配布されたものを発表する時には『枠』が必要なのではないだろうか
日本で音楽活動中のとあるアメリカ人の主張がなかなか興味深い
リンク先の話題はインターネットで定期的に盛り上がる、「ガスガス無料配布して自分の作品を広めていき、ライブなどのイベント収益や広告収入などの副次的な手段などで暮らして行こう」みたいな話なのですが(余談ですが、この文筆業版がイケダハヤト氏のようなプロブロガー的ライフスタイルではないでしょうか)、この記事に対して加野瀬未友さんが「インディーズの音源を無料配布しているWebサービスはいろいろあるが、そこで音楽を聞こうとする人はほとんどいない」というような発言されていまして。私自身も同じように感じつつ、話題からちょっと逸れるのですが「では音楽方面において『ニコニコ動画出身のアーティスト』達はなぜフリーミアム的な活動方針で成功できたのか?」という疑念を抱きもしました。かれらの成功理由について、少し考えてみた結果、結論は出せないのですが、それは、「枠」が存在していたからではないか、というのがこのお話です。
「枠」というのは例えば「初音ミク」みたいなもので。コンポーザーさんにしろ、『歌ってみた』の人にしろ、彼らの多くは初音ミクに自分が作詞作曲した楽曲を歌わせたり、既存の曲を“歌ってみた”ことで人気を得てきた訳です。それは「既存の人気コンテンツに便乗することで本来の実力以上の過大評価を得てきた」というやっかみに似た批判を受けることもあるのですが、注意しておきたいのはただ人気コンテンツに合わせて自分の作品を発表していくだけで即注目を浴びるようにはならないということ。ニコニコ動画にしろ、イラスト方面ではpixivにしろ、いわゆる「人気ジャンル」には多くのクリエイターがひしめき合って、大量の作品を制作し、発表し続けている訳です。その中で、いかに作品が注目を浴びていくか。それが個人的には、「枠」の存在が大きいのではないかな、と考えてみた次第です。
例えば初音ミク。初音ミクが初音ミクというキャラクターである限り、キャラクターイメージが存在する限り、そのキャラクターで表現できるものには得手不得手があります。『歌ってみた』で歌われる楽曲でも同じく、その楽曲には無形のイメージがあり、コンポーザーにしろ歌ってみたにしろ、意識的無意識的にその「枠」を意識したり、あるいはあえて逸脱したりと考えを巡らせ作品を発表している筈です。「枠」の中でいかに自己流の表現をしていくか。それはオリジナルの作品を生み出すためにイマジネーションを広げていくことと同等に、作り手の力量によって生み出されるものの完成度の差が大きく出てしまうものだと思います。
(もちろん、初音ミクを用いて生み出される楽曲は、既存の音楽ジャンルを大きく横断した幅広く多種多様なものが発表されており、一概にひとくくりのジャンルとは言い難いものがあります。そんな中で、いかに自分の楽曲イメージを上手く受け手に伝えるかということの為にイラストが活用されている、という面はあるのかな、と思っています)
「枠」はまた、作り手だけでなく、作品を楽しむ受け手であっても意識するものだと思います。ジャンルやキャラクターに対するイメージを豊かに膨らませたり、あるいは逸脱に驚き楽しんだりする以外にも、検索ワード的に「求めている情報(=作品)を絞り込むため」の手段として「枠」は存在できます。また、その「枠」を知り、その「枠」から生まれた作品をさらに楽しみたい、と考える受け手は自らの好みに対して能動的な受け手とも言えるでしょう。彼ら能動的な受け手が「枠」の中で良い作品を見つけた時、それを盛り上げて話題にしてくれることも期待できそうです。
では、盛り上げることができなかった創作コミュニティは、「枠」を用意できなかったか?というとそうではないでしょう。「枠」と成り得るような、ジャンル毎にソートできる検索機能は備えているはずですし、コミュニティとして人と人とをつなぐための仕掛けというのは組み込まれているはずです。では、人の大きな流れを生み出すような「枠」はどのようにして生み出せるのか?
「無料」の力を借りて作品を広めていくには、そんな「枠」をいかに生み出したり、見出したりするかがポイントなのかな、と思っています。
参考記事:同人誌の世界で、無料配布の同人誌は手に取られにくい : ARTIFACT ―人工事実―
お外ではてブを監視したいのでNexus7(2013)を購入しました
■動機
平日の電車等での移動時間が1〜2時間ほどあり、お外でインターネット監視業務を捗らせたかったので前々から目をつけていた機種であるNexus7(2013)を購入してみました。
■購入したもの
・G-call wi2(公衆無線LAN利用サービス・2年契約)
■感想
LTE回線と高精細かつ程よい大きさの画面、恐らくNexus7のマシンパワーのお蔭で、外出先でのインターネット監視マシンとしてブラウジングにはほぼ不満がなく、快適そのものです。ただ、はてなブックマークなど、いわゆるスマートフォンサイズの大きさの画面に最適化されてしまうウェブサービスは表示される度に「うわデカッ!」と面食らうことが度々あります。そんな時、いちいちブラウザのメニューから「PC版のページを表示」を選択して表示し直さないといけない、という所が不満点といったら不満点でしょうか。ブラウザの設定であらかじめ調整・設定できそうな気がしますが、その作業を煩わしく感じるかもしれません。
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7インチサイズの液晶画面は、特に「twitcle plusを使ったマルチカラムでのtwitter閲覧」「gmailでのメール閲覧」「ES ファイルエクスプローラーでのマルチカラムを用いたファイル管理」等を利用する際に威力を発揮します。パソコン画面でメールを閲覧する際とほぼ変わりなくgmailを利用することができますし、二カラムを用いたファイルの移動は直感的で便利です。複数アカウントを所持してtwitterを利用される方はあまり居られないと思いますが、別々のアカウントを画面切り替えさせることなく同時に閲覧・更新させることができるのはかなりの強みです。
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格安データ通信SIMカードのOCN モバイル ONEについては1G制限コース(月額1,260円)を利用しています。2013年10月1日〜同25日までのモバイルデータ通信量をMy Data Managerでグラフ・分析化したものが左図になるのですが、先ほどの「平日の移動時間の1〜2時間にはてなブックマーク経由でブラウジング、あるいはtwitterウォッチ」に加え、「たまの休日の外出での暇つぶし」「レストランや目的地探索」「GPSナビ起動での行先案内」などなどで遠慮なく使っても1ヶ月600〜700MBほどに収まりそうな気配です(ただし、動画再生だけは避けています)。もちろん、私がゲーム「パズル&ドラゴンズ」をプレイしていて、それが結果的に通信量を抑える結果となっている側面もありそうですが……。
ちなみに、左図グラフで10月13日前後が突出しているのは、この期間に私が同人誌即売会などに出かける目的で泊まりで遊びに出掛けていたからです。現状、1G制限内で余裕を持って通信量が収まっていますが、夏と冬にコミケで東京に滞在することを考えると、500MBプランなどへのダウングレードは検討しない方がよさそうです。
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SIMカードの購入と別途で契約したG-call wi2ですが、大都市圏のJR主要駅や地下鉄駅などで利用することができるのと、月額料金の安さもあり、都市圏にお住いの方だとこういった公衆無線LANサービスと契約しても悪くはないかな……?という印象です。
ただ、遠くにアクセスポイントがある場合等、微弱な電波を感知してしまい、無線LAN経由でデータ通信を行おうとしてモバイル通信が遮断され、回線速度が鈍重になる……といったことがあり、「移動中に遠くのコンビニから」「大阪駅などの大きすぎる駅」などで多々発生します。対策の為に無線LAN機能のオンオフを効率よく行う必要がでてきてしまい、かなり面倒です。行きつけの喫茶店が公衆無線LANサービスを提供していて、そこでノマドっぽいことをするならば効力を発揮しそうですが、今のところは持て余し気味です。トホホ。
Nexus7の300gという重量は、他のタブレット機種と比べてかなり軽い部類なのだと思うのですが、左のような片手で扇子仰ぐ手つきで持っていると、バランスが悪く少し疲れてくる印象があります。かといって、背後から鷲掴みのように持つには(持てないことはないですが)少しばかり大きい上に、ネットのブラウジングは横長の画面で楽しむのが自分にとっては快適なので、これぞ!という対策方法が思い当たらないのも悩ましい所です。ただ、iPadなどで持ち手つきの使い勝手の良いケースなどが発売されており、丁度いいものを見つけて購入できれば変わるのかな?という気もします。 |
あと、Nexus7(2013)の売りとなっている、高精細のディスプレイに対応できる壁紙を皆さまはどうやって入手されているのでしょうか?(私はひとまず手持ちの画集をスキャンして、それをNexus7用にトリミングし直し使用中)
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内臓カメラについて、カメラ力がゼロの人間が適当に撮影したどうしようもない写真が以上になります。マウスクリックでそれぞれ原寸大の面白みのない写真がダウンロードできます。ご査収の後、即座にゴミポイよろしくお願いします。
ケースは現在別のものを使っているのですが、ケースを使用せず利用されるなら、冒頭に貼ったもので十分な印象です。
■通信料金
現在はNexus7と共に従来通りの携帯電話の契約を継続・利用しており、そちらも合わせて月額での支払い料金は以下の通りになります。
au プランSSシンプル 980円
EZ WIN 300円
安心ケータイサポート 300円
ダブル定額スーパーライト 390円
OCN モバイル ONE 1G 1,260円
G-Call Wi2 300円
au超過料金 0円(現状)
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合計 3530円
メールやブラウジングをNexus7で一括で行えば、「EZ WIN」「ダブル定額スーパーライト」などを利用する必要がなくなり、もっと通信料金を抑えることができるのですが、Nexus7の大きさと小さい携帯電話の取り回しの良さを考えると、今まで通り外出先での連絡手段として残しておいた方が良さそうな印象です。それでも3000円台に料金が収まり、制約を感じず外出先でもインターネットを楽しめる環境が手に入ったことを考えると、かなり満足度の高いお買い物ができました。レッツ、今日も楽しくはてブウォッチング!