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20121224

中国の子供向けSNSプロモーションアニメ


……の内容が、アニメ作画好きをくすぐってくるかのような遊び心が込められた仕上がりだったので、思わずご紹介。
最近の中国アニメというと、アクション作画が話題になった自主製作作品「功夫料理娘」が思い出されるのですが、そちらと比べてごった煮感溢れるSNSサービスの紹介アニメということで、一作品としてのまとまりのなさは仕方のなくはありつつも、商業媒体での作品でこういう楽しいアニメーション作画が楽しめるようになったということで、なんとなく嬉しい感じ。

中国の動画サイトのいくつかにアップロードされているのですが、中国の動画サイトは例によって例の如しでどれにリンクを張らせていいのかとビクビクしつつ、とりあえずこちらの動画サイトにアップロードされているものへリンク張らせて頂きます。

米亚大陆 预告片

以下、ステキな作画をご紹介させて頂くためにいくつかFlashムービーを埋め込んでおり、読み込み時間にご注意を。


最高にクールなメンバーを紹介するぜ!な冒頭。
右下の子の帽子のデザインがかなりアグレッシブなのは全力でスルー。
ここで視聴を止めてはいけない。



ケモショタがジャンプしたり空中で風にあおられたりと忙しいカット。
難易度の高い内容のカットで、さほど動きは良いとは書くことはできないものの、
ジャンプした時に草が舞ったり、空中でケモショタが舞う時のシルエットがかっこよかったり、
後頭部が大写しになる時にうなじにタッチを入れてフサ感を出したりと、
画面をストップさせながら見ると、描いてる人の画力は高いんだなと楽しめるカット。




気合の入ったすり抜けカット。水鳥のくちばしや目元のシワのディティールもナイス。




アニメ作画好きとしてはここからが本番。ダイナミックなポージングで元気よく動きまくるケモショタ君。画面手前を大きく右手が横切った時、一瞬出てくるオバケブラーがかっこいい。
終盤、地面に謎の小道具をドスン!と叩きつけるところの土煙の枚数足りてない感はご愛嬌だけど、その後のポージングが綺麗に決まっていて気持ちいい。




個人的に一番好きなカット。丸っこい手を上手く折り曲げて節々をデフォルメさせて違和感なく印を組ませているのが凄いかっこいい。動きの緩急の付け方もグー!



心底ピュアピュアに「かっけーなー!!」って思った後にスムーズな流れでパチモンゾ○ド出すのはナシにしようや。




実はあの小道具はモンスターなボールで、金田光と共にポケットなモンスターが!
かっちょいい光の軌跡のフォルムも、パンダちゃんがグルグル回って登場するオバケブラーもいい感じ。




ポケットなモンスターが居たら、男の子だったら「バトルしようぜ!」みたいなことになるわけで(?)。
パンダちゃんが敵の攻撃を避ける時のキレのいいのびやかな動きもいいし、なによりどアップになった時、画面全体にシマシマ模様のウネウネが大写しになっても違和感を持たないのが、「絵が楽しく動く」というアニメの良さが全面に出ていてナイス。



全体的にエフェクトの止め絵での描き方はかっこいいのに、動きのための枚数が少なめなのが残念。でもここでの光が爆発するシルエットはかっこいい。



色々な要素、詰め込み過ぎ。




国民的作品、奇跡のコラボ。バンク的なシーンはどれも動きに元気があっていい感じです。このカットも、かっこいいポーズを見せよう!という意識が伝わってきてナイス。



ちょっと落ち着こうよ……。



唐突に挿入される、海のようなところでおぼれてるカットで何故かFIN。枚数抑え目で動きはあまり元気がないものの、1枚1枚の波や水しぶきの作画はとっても丁寧。



ちなみにこの「米亚大陆 预」以外にも、中国には他に「蓝猫龙骑」という低年齢層向けの子供向けSNSが存在し、そちらもケモノキャラとロボの組み合わせだったりとあんまりな被り具合です。素人妄想的には、「子供たちに人気のもの、動物!」「子供たちに人気のもの、ロボット!」「動物とロボットを組み合わせたら、最強!」的な大変シンプルで力強いメッセージを感じてしまいます。
これとは別の話題として、日本には「サイバーコネクトツー」というケモナーさんの香りがするゲーム会社が存在しまして、「俺たちが大好きなもの、獣人!」「俺たちが大好きなもの、ロボット!」「獣人とロボットを組み合わせたら、最強!」というコンセプトでゲームを作ったりとあまりのまぶしさに目がチカチカするのですが、この二例によって私は極右と極左は共通点が多い的な大いなる何かを感じざるにはおえません。

まぁケモノ話はどうでもいいとして、日本のツメタメ行き届いたのびやかなリミテッドアニメーションと比べると、どうしても「ちょっと……」と感じるところが多いかもしれませんが、私個人としてはこうやって他国の人々が日本のリミテッドアニメーションの元気のいい部分を吸収して下さり、独自に発展を遂げることで新しい表現が生まれる――みたいなことを夢見がちなので、いい夢を見させてくれるアニメ作品だったぜ……とちょっといい気分になった、のでした。


special Thanks! うきわさん

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